新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

 

今年はなんとも静かな年末年始でしたが、皆様いかがお過ごしだったでしょうか。

私は大晦日、朝から夕方まで一人で黙々とお節を作っていました。毎年お節は作りますが、今年はきんとん、なます、菊花かぶ、田作り、昆布巻、伊達巻、黒豆、煮物、お汁粉、お雑煮……我ながらずいぶん張り切ったものです。

頼まれてもいないのにこんなに作ったのは、料理に集中してストレスを発散したかったからかもしれません。(純粋な信仰心からではなくて申し訳ないような?)

 

さて、写真一枚目は、今年の年賀状です。今回も黒い部分はゴム版画で、あとは水彩絵具で手彩色です。50枚ほどだけだからこそできる力技です。

モチーフはひねりを加えたくなり、ちょっとした判じ物にしました。お判りになるでしょうか?

 

正解は「牛若丸」!

扇を片手に、五条大橋の欄干にひらりと飛び乗ったところを描いてみました。ちなみに、橋の茶色の上から青色を重ねて、夜の風景を演出しているのですが、まあこれは自己満足なこだわりです(笑)

 

 

振り返れば昨年は、新型コロナウイルスの大流行で、つらいことも多い一年でした。

人類はこれまでいくつもの疫病に襲われては、生き延びた者たちの子孫がまた人口を増やし、そこにまた他の病が流行り……ということを繰り返してきました。それを知識として知ってはいても、これまでは”そろそろまた何か流行るのではないだろうか”と想像してみるくらいで、まさかここまでの大流行を生きているうちに目の当たりにするとは思ってもみませんでした。

図らずも、人類がいかに奢っていたかや、その繁栄のもろさなど、いろいろと考えさせられる機会となりました。。

 

また、他人との何気ない触れ合いや、顔を隠さずに向き合うというような当たり前のことが、ささやかなようで、実は大切なものだったということにも気が付かされました。そして、こういった時だからこそ、人の真心や優しさにハッとさせられることも多いように感じます。

 

また、未知のウイルスの大流行によって、ワクチンや対処療法の開発だけでなく、社会の仕組みや働き方、住まい方などが見直されたり、これまで見過ごされていたようなものから新たなアイディアが生まれたりもしました。もしかしたらそんな中から未来を変える斬新な構想が出てくるのかもしれない、と希望を感じることもあります。(『パンドラの箱』みたいですね)

残念ながら、まだワクチンも普及しておらず、世界中で非常に厳しい状況が続いていますが、そんな中でもまた人間は「ひとつの種(しゅ)」として足掻き、今度はハイテクも駆使しながら、進化して乗り越えようとしているように見えます。

 

消毒や自粛など、制約漬けの生活はいまだ終わりが見えず、つい思考が内向き・マイナス思考になりそうなところですが、今年はちいさな幸せを大切に、また何に対しても普段よりちょっと心を開いて向き合えたらと思っています。

皆様にとっても、今年が佳い一年となりますように!