落ち葉の動物たちと、きのこの工作

保育園の教室では、季節感を大切にしたいと思っているのですが、”季節もの”のネタ探しはいつも大変です。

「毎年同じでも、それはそれで成長を見られるから構わないですよ」とも言って下さるのですが、子どもたちには、できればバリエーション豊かに、いろんなものを作る体験をさせてあげたいので、つい欲張ってしまいます。

 

10月はハロウィーンの飾りを作りましたが、11月は目立ったイベントがないので(日本ではマイナーな感謝祭はさておき)、落ち葉やきのこなど、秋の自然に目を向けることにしました。

 

1回目はいろいろな形の落ち葉を組み合わせて、森の動物や虫たちを作りました。

落ち葉は私もあちこち歩き回って採集しましたし、子どもたちにもお散歩のついでに集めておいてもらいました。おかげで枚数もたっぷりあり、形や大きさも様々に揃って、「ここにこんな形と大きさの葉っぱが欲しい」というところに、ぴったりの葉を見つけることが出来たようです。

 

取っ掛かりがないとやりにくいと思ったので、初めに一匹のキツネだけ一緒に作り、それからは”野原や森にいそうな動物か虫”に限るという条件だけ出して、好きに作ってもらいました。

大きなキツネのそばに小さな葉でキツネを作って親子にしたり、綺麗な葉を二枚選んで対称に貼ってちょうちょにしたりと、さまざまなアイディアが出てきていました。

惜しむらくは、いくつか形を作ってから糊で貼るというやり方にしたら、どの葉が動物の一部だったのかを忘れて、他の動物を作るのに使ってしまったり、余りだと思って払いのけてしまったりしたところもあったことでしょうか。

糊をちょこちょこ使うと周りを汚してしまうと思ってのことだったのですが、本当はもっとたくさん作っていたはずの子の作品が、終わってみたら少し動物が少なくなっていたりして……本人は気が付いてもいないようでしたが、うーん、勿体ないことをしてしまいました。

 

 

2回目は、きのこを作りました。

海外のサイトでたまたま似たようなアイディアを見かけ、それをもっと面白くかつ素敵にならないかと、あちこちアレンジしてみたものですが、我ながらなかなかの出来…!(自画自賛)

 

紙皿に、端を切って自立するようにしたトイレットペーパーの芯(子どもの工作ではよく使われるようです)を貼り、紙を丸めて作ったきのこの笠(かさ)を載せています。

この紙を丸めるとき、目指す形(丸くて平たい)をなんと例えようかと悩み、「ハンバーグだと楕円をイメージしてしまうかも?」と困っていたら、「ハンバーガーのパンみたい!!」との声が。なるほど、たしかにハンバーガーのバンズにそっくりです。それでみんなのイメージが固まり、大変助かりました。

 

そのバンズ型の新聞紙をさらに赤い紙で包み、その下に食品用のカップを貼り付けて、笠の裏のひだまで表現。

きのこの笠の裏側がイメージできない子には「細かいひらひらがあるから、今度のぞいてみてごらん」と伝えておきました。いつか思い出して、台所できのこを観察してくれるかな?

 

そして、緑色に塗った紙皿には紙で作った落ち葉を散らし、きのこには白い斑点を描きこんで、完成!

見た目がかわいい上に、ここまでの立体はなかなか作る機会がないようで、少しずつ形になっていくにつれて子供たちのテンションが上がっていくのが微笑ましかったです。

また、この斑点なども、描いた点の大きさや密度などにその子の性格がにじみ出ていたりして、とても面白いのです。他の先生方も、いつも作品を見ては「これ誰の?」「ああ、誰々かぁ!」というようなやりとりを楽しそうになさっています。

 

さて、12月は子供たちもお待ちかねのクリスマスが待っています。

教室でもかわいい飾りをたくさん作って、クリスマスの演出に一役買いたいと思っています♪

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コメント: 2
  • #1

    さっちー (金曜日, 11 12月 2020 17:38)

    きのこの裏にそんな仕掛けがあったとは、、。見落としてしまった。奈々先生が載せてくれた ブリジットクロス 私も作ってみました。なんと携帯で、検索すると奈々先生の文章がー出てきてビックリ。保育園のツリーに2つ飾りました。あーもっと飾りタイなぁ。段ボールのツリーもありがとうございます。

  • #2

    ボッコちゃん (日曜日, 10 1月 2021 15:15)

    紅テングダケだぁ!色鮮やかで絵になりますね。図鑑ではよく見るけど実際には見たことがありません。良い子は食べないでね。