感謝祭

載せ損ねている写真を見つけましたので、年が変わる前に、遅ればせながら載せてみます。棚の上に、感謝祭をイメージして飾っていたものです。

 

"感謝祭"はアメリカの祝日で、文字通り、一年の収穫に感謝をする行事です。ちなみに、11月の最終木曜がこの祝日に定められたのは1836年で、リンカーン大統領によるものでした。

 

感謝祭はアメリカならではの行事なので、日本ではあまり知られていませんが、現地ではクリスマスに並んで大切にされている行事のようです。(今年は図らずも、コロナ関係の海外ニュースでよく耳にした気がします。)

この日には遠くに住んでいる家族も飛行機で集まったりして、にぎやかに食卓を囲み、そして心ゆくまでご馳走をたらふく食べるものとされています。

 

ところで「感謝」といいますが、何に感謝をするのでしょう。

答えにはもちろん、この恵みをもたらしてくれた神様や自然そのものが挙げられますが、忘れてはならないのが、意外にもインディアンの人々なのです。

 

ローラ・インガルス・ワイルダーの『大草原の小さな家』に出てくる料理をエピソードとともに紹介した本、『ローラのお料理ノート』によると、1620年にメイフラワー号で渡ってきたイギリスの清教徒たち(ピルグリム・ファーザーズ)は、アメリカでの初めての冬を乏しい食料でしのごうとしましたが、一年のうちに半数の人が亡くなってしまうほど厳しい状況でした。そんな時、見かねた親切なインディアンが、トウモロコシの栽培や魚や鳥の捕り方を教えてくれ、そのおかげでなんとか苦境を脱したのだそうです。

そうして生き残った人々は翌年、初めての感謝祭を行って収穫を祝い、恩人であるインディアンたちも招いて、お礼をしたのだとか。(1836年にはリンカーン大統領によって、11月の最終木曜を感謝祭の祝日にすると正式に定められました)

 

この話を初めて知ったとき、土地をめぐって激しい争いが絶えなかった開拓民とインディアンの間にも、そんな温かいエピソードがあったとは、と驚きました。

もちろんどうしても折り合えない部分も多くあったわけですが、お互いに良い文化を取り入れるというような交流もあったようで、それが現在のアメリカの礎になっていくのだと思うと感慨深いものがあります。

 

ちなみに、『大草原の小さな家』シリーズでも、開拓民たちの苦難とインディアンへの感謝を忘れないようにと、お皿の横に3粒のポップコーンが添えられている描写があるようです。

今は聞かない風習ですが、素朴ながら心がこもっていて良いなと思いました。

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コメント: 1
  • #1

    ボッコちゃん (日曜日, 10 1月 2021 15:18)

    お皿の横に3粒のホップコーン、次回は忘れずやってみます。感謝祭の意味を思い出すために。