お正月

明けましておめでとうございます。

本年も宜しくお願いいたします。

 

 

さて、毎年悩む年賀状のデザインですが。去年までの12年(干支一回り)は民話や童話、絵本などを出典とする縛りをかけていました。それもようやく終わり、今年からは自由に干支を描いていこうと思います。

 

そして、今年の干支は子(ねずみ)。調べてみると大黒様とのつながりが深く、それというのも大黒様と大国主命との混同が元で……などと、いろいろと背景があって面白い動物でしたが、今回は深く考えずに楽しく描こうと決めました。

 

一枚だけ手描きしたものを印刷するという方法にした方が楽なのはわかっているのですが、やはり手作りのぬくもりには代えがたいもの。そもそも年賀状を出す人も減っているのに、こうして手をかけようという人など絶滅危惧種であるような気もしますが、毎年楽しみだとおっしゃる方がいると思うとついつい力が入ります。

かといってすべて手描きは酷なので、今年は消しゴムスタンプを彫りました。文字スタンプだけは市販品ですが、開いた本やねずみのシルエットも手製スタンプです。そしてモノクロだけではさみしいので、色だけは水彩で、ささっと塗りました。

 

山積みの本とねずみ、というおおまかな案が決まってからは、細部でいろいろと遊びました。ねずみのそばのマグには紅茶をいれ、本にはしおりを挟みました。

ねずみが読んでいる赤い本は、ミヒャエル・エンデ著の『はてしない物語』の色のつもり。子供の頃、初めてのめりこむように読んだファンタジーです。個人的には表紙のウロボロスの文様も組み込みたかったけれども、スペースと時間の都合上そこまではできませんでした。物語の中でも、読書の際にもこの装丁がカギになる物語なので、読んだことのある人の中にはもしかしてこの赤がピンときたりしないかな、と。

もちろん、ただの赤い本と思ってくださって全く構わないのですが、実はそんな裏の設定がありました♪

 

 

次の写真は玄関飾り。クリスマスのリースを再利用して、ちょっとモダンな飾りとなりました。

(鶴と亀を組み合わせるアイディアは私のものではありませんが、こんな風に使えるなんて!と感心)

 

最後の写真は、切り紙の本に載っていた紙垂(しで)で、一枚の半紙で出来ています。中央は宝袋の形。かわいらしいし、なんともめでたい。宮城県のものだそうで、ほかに馬の形の紙垂なども作りました。古い風習なのでしょうが、おしゃれで、現代人の目から見るとかえって新鮮です。

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コメント: 4
  • #1

    凹太 (月曜日, 13 1月 2020 11:55)

    素敵な年賀状ですね。送られてきたら喜んじゃうし、大事に取って置くでしょう。色も柔らかくいい感じです。紅茶はすぐわかりましたがエンデは解りませんでしたね。わら細工と切り紙も素敵です。お正月の清々しい気分と合っています。

  • #2

    ボッコちゃん (日曜日, 19 1月 2020 21:40)

    ネズミがエンデを読んでいるとは知りませんでした。あなどれないなこのネズ君。私の本のお供は珈琲です。

  • #3

    nana (月曜日, 20 1月 2020 17:20)

    凹太さん> 自分に届く年賀状も、手作りのものだけは昔のものでもなかなか処分できません。私の年賀状もそうだったら、ちょっと嬉しいです。

    ボッコちゃん> ふふふ、このネズ君はなかなかの読書家のようですよ。人間の家などではなく、図書館に住んでいるのかも!(そんなところに住みたいのは貴方でしょう、と突っ込まれそうですね)

  • #4

    さっちー (日曜日, 26 1月 2020 22:10)

    毎年、届くの 楽しみな1人です。私も、藁細工しまっせ。12月は、しめ飾り。つい先日も、つじぎり蛇と馬を習い、2月には、サンダラボッチの流し雛を習う予定です。紙垂も色々あるんですね。馬 素敵。鶴と亀もいいですね。何か わくわくする〰️。