Valentine's day

昨日はバレンタインデー。ちょうど教室が重なったので、絵を描くほかに、バレンタインらしい工作も取り入れてみました。ノートより少し大きいくらいの大きさの画用紙に、スタンプでハートを作るだけ、というとても簡単なものです。

 

ところで、このスタンプはバラのようですが、何を使ったかお分かりでしょうか?

ヒントは『野菜』です。

 

正解は……『小松菜』!!

料理するときに菜っ葉の根元を切り落とすと、切り口がバラのようになっているのがいつも気になっていて、「いつか何かに使ってみよう」とずっと思っておりました。ぴったりの使い道を思いついて嬉しいです。小松菜も、ただ捨てずに別の形で愛でられることを喜んでくれているといいのですが。

 

教室の生徒さんたちも、バラの正体が菜っ葉の根元と分かれば「なあんだ、あれか!」と合点するだろうと思いきや、「えっ!切り口がこうなってるんですか!?」「いつも全然見てなかったわ」とのことで、びっくりしました。気になっていたのは私だけだったようです。蕪を切れば繊維に見とれ、桃を剥けば桃の皮を光に透かして見とれるのは私くらいでしょうけど、菜っ葉の根元はもう少しメジャーかと思っておりました。

 

ちなみに、菜っ葉によって多少花の形が違い、茎の細いホウレンソウのような菜っ葉だとバラらしくは見えません。(それはそれで面白い形になりますが)小松菜とチンゲン菜が特にバラらしく見えるようです。

根元から2~3センチのところで切り落とし、アクリル絵の具か濃く溶いた水彩絵具をつけるだけで、簡単にバラ模様ができて楽しいので、おすすめです。教室の子供たちもポンポンと手軽にバラを咲かせていました。

 

 

バレンタインというと、小学生くらいの頃に何時間もかけて一人でトリュフを作って家族で食べたことや、高校生の頃には生チョコを作って行き、部活のメンバーで盛り上がったことなど、いろいろと思い出もあるのですが、最近のバレンタインはもはや『チョコレートまつり』といった様子で、ちょっと乗りきれないものを感じます。少し商業的になりすぎて、単純に楽しめなくなってきているものの、「嫌い」というわけでもなく、今は距離を測りかねているところでしょうか。

 

チョコレートを贈るというのが日本独特のものだというのはご存知の通りですが、バレンタインの習慣も国や時代によって様々だったようです。簡単なメッセージを一言書いただけの匿名のカードを贈り、もらった方は「誰からだろう?」と想像をめぐらせてドキドキするなんて、なかなか夢があると思うのですが、この習慣は日本に入ってきていないので残念です。

また、ヴィクトリア朝時代の人々は手作りのカードに自作の詩を添えて贈るものだったそうで、これまたロマンティック。字の美しさや詩の出来もきっと恋の行方を左右したのでは、などと想像がふくらみます。

中世まで遡るとだいぶ様子は違い、2月13日の晩に村中の若い男女が集まってくじを引き、数日だけの恋人を決めたりなどしていたようです。今の感覚ではあまりロマンティックとは言えないし、本当の恋愛に発展することは少なかったかもしれませんが、おおらかな時代の空気を感じます。日本の歌垣にも似ているように思えて面白いです。

 

これほど長い間、バレンタインデーはさまざまな習慣を持つ、特別な日であり続けているというのに、実は『聖バレンタインは、その存在が証明できない』ということで、教会によって聖人の祝日から外されてしまっているのだとか。

それでも聖人としての知名度も人気もとびきりですし、キリスト教国でさえない日本でもこれほど普及しているのは不思議。それでもテーマが『愛』という普遍的なものに設定されている限り、これからも形を変えながら世界中で愛され、祝われつづけていくのだろうなと思います。

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コメント: 3
  • #1

    ボッコちゃん (金曜日, 16 2月 2018 22:29)

    日本のバレンタイン商戦はどうかとも思うけど世界中の美味しいチョコレートを見られるのは別の意味で面白いなと思います。自分の食べたいチョコを夫にプレゼントし自分が食べるとブログに書いている人がいて。恐るべし日本の主婦。さてこちらではハロウインほどの盛り上がりはありませんが花束を大量に出荷する映像がニュースで流れました。夫が妻にプレゼントするらしいです。この日我が家に来たのはビニール袋に入った太ったズッキーニ2本。「お土産」と言われました。「プレゼント」と言われたら怒るよ。職場で実験に使うために作った人からもらった物。バレンタインの日、私の日記帳はズッキーニ2本の絵。誰が持って来たって?確か凹太って言ってたな。

  • #2

    凹太 (日曜日, 18 2月 2018 11:15)

    このズッキーニは朝取りで新鮮です。こちらのバレンタインは日本と違って静かです。職場ではアグネスラム似の美女(たとえが古くてすみません)からチョコレートと他の方からココナツのお菓子をもらいました。他にほとんどプレゼントをしているのも、持っているのも見ませんでした。
    小松菜のハートは素敵でいいアイデアだと思います。簡単で綺麗にできるので真似してみたいと思いますが小松菜が手に入りません。パクチョイは時に売っていますが大きいのでおおあじになりそうです。パインの葉はどうかな。

  • #3

    Nana (水曜日, 13 6月 2018 18:14)

    ボッコちゃん>>
    なんと、ズッキーニをバレンタインデーに?どんなに立派なズッキーニであっても、それだけなんて……許されるんでしょうかねぇ??それからしばらく夕飯はすべてズッキーニだらけにして抗議する、なーんて手もありますが。

    凹太さん>>
    たとえがわかりませんでした、すみません、世事にうとくって!
    ほかの日本にあまりない菜っ葉でも、スタンプするときれいな花形になるものがありそうです。パインの断面はどうなるかわかりませんが、ちょっと興味がありますので、今度パインを買ったら試してみます。