クリスマス

 

昨日はクリスマス・イヴでした。

どうせ飾るのなら早めに飾りつけを済ませて長く楽しめばいいのに、今年はツリーを出すのもずいぶん遅くなってしまいました。

「私ができないでいるうちに、誰かが一晩で完璧に仕上げておいてくれないかな……」

なーんて甘いことを考えていたのですが、我が家のグッドピープル(妖精のこと)には私をそんなことで甘やかすつもりは毛頭ないようです。こうなったらいっそ、自分が妖精役になってひとりでこっそりと飾りつけを済ませ、帰宅した家族を驚かせて楽しむほかありません。(実際それは成功したので良かった!)

 

飾りつけが終わったら、次に考えるべきは料理のこと。

我が家ではアメリカ帰りの方から教えて頂いたターキー(七面鳥)のレシピで鶏を焼くことが多いのですが、今年は先日の新聞に載っていたレシピを採用してみました。

ターキーは鶏よりずっと安いはずのに、日本ではこの時期しか売れないからか、鶏の何倍もの値段がついていて驚きます。普段からもっと安ければ、ターキーサンドなどにもできると思うと残念です。

 

今年は小さめの丸ごとの鶏を買ってきて作りました。食パン・玉ねぎ・パセリで作ったフィリングを詰めるいつものレシピよりあっさりしていますが、中から栗入りのリゾットが出てくるというのもちょっと目新しくて面白かったです。

天板のうえに流れ出た脂にからめるようにして焼いたジャガイモ・パプリカ・エリンギと、かぼちゃの甘くないサラダ、ゆでたカリフラワーとブロッコリーをつけあわせにして頂きました。

ちなみにこのカリフラワーは庭でとれたもの!そう思うとさらに美味しく感じます。

 

他には赤ワイン、野菜のスープ、自家製シュトーレン、クリスマスプティングのようなケーキ。

このケーキはコロンビアの高級菓子店のものですが、イギリスの伝統的なレシピに従っており、クローブやナツメグなどのスパイスが強烈に効いた、本格的なお味でした。大満足!

 

 

子どものころは、モミの木を美しく飾りつけ、美味しいものを作って食べて、プレゼントまでもらえるクリスマスが楽しみで仕方がなかったものですが、大人になると「なぜ大半の日本人は信仰を持たないのにこうして国を挙げてクリスマスを祝っているのか」と、なんだか後ろめたく複雑な気持ちになって困ります。

それでも街のあちこちに飾られたツリーや、贈り物えらびをする幸せそうな人々を見ていると、身近な人の幸せを、そして心のどこかで世界中の人々の幸せをも願っているのが伝わってくるようで、私も肩のこわばりがふっと解けるような気がします。

 

昔読んだ小説の、キリスト教徒の家族の隣に、ユダヤ教徒の一家が引っ越してくる話を思い出します。最初は互いに戸惑うことばかりなのですが、キリスト教徒の一家は「メリー・クリスマス!」、ユダヤ教徒の一家は「ハッピー・ハヌカ!」と言い合いながら、ともに食卓を囲み、仲良く陽気に12月24日を過ごすという話でした。

 

宗教以外にも様々な対立があふれる世の中ですが、この一時期だけでも、大きく温かな気持ちで世界の平和や人の幸せを願うことが出来るなら、それだけでもクリスマスって素敵だなと思います。

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コメント: 3
  • #1

    凹太 (水曜日, 06 1月 2016 11:22)

    ここではクリスマスが近づくとそわそわします。そしてノベナというお祈りを原則9日間します。職場でも飾りつけをし、聖書の一節?を読み、皆で輪唱します。その後簡単なゲームをし、勝ったチームにちょっとした商品がでます。また軽食が出されます。2時間ぐらいで終わりますが、正直自分としては早く仕事をしたいのですが、これは宗教心がないからと言うより子供のクリスマス会みたいなことしていて良いの??という感じです。でも郷に入らば郷に従えで、楽しく踊ったり歌ったりしています。ホント?

  • #2

    ボッコちゃん (木曜日, 07 1月 2016 18:55)

    クリスマスの飾りつけにも流行があって、今年は青色とか紫色だとか金色だとか巷では色々言われていますが、少しづつ集めた飾りを普通に飾るのが無理がなく私は好きです。プレゼントされた物や旅行先で求めたものなど一つ一つのオーナメントに思い出があるのでツリーを眺めるとその時の情景が浮かびます。奈々さんも書かれていましたがこの時期になると世界中の子供に幸あれと祈らずにはいられません。

  • #3

    nana (木曜日, 07 1月 2016 23:29)

    凹太さん>職場で子供のクリスマス会みたいなことをやってるなんて、日本人の感覚ではかなりの抵抗感がありそうです。でも他の人たちは本気で楽しんでいるとなると、やっぱり否とは言えないですね;心中お察ししますが、きっともう、一緒に楽しむしか道はないですね!

    ボッコちゃん>つまり、そういう意味では、「世界中にたくさんのサンタクロースがいる」と言えそうですね。ものを配るのだけがサンタクロースじゃない、あなたも私もサンタクロース、というわけで……乾杯!!