人生はあざなえる縄のごとし?

最終日の半日、どこで何をして過ごそうか悩むところですが、ツイてないことが多かった今回の旅、せめて昨日はもう暗くてよく見られなかった嵯峨に行き、探し出せなかったお菓子屋さんくらい見つけてみたいと思い、嵯峨へ。天龍寺という有名な庭園のあるお寺にも行こうと決めました。

 

天龍寺ではモミジがすでにかなり紅葉していて、ようやくイメージしていた通りの京都の紅葉が見られました。大きな池のある庭もかなり広く、散策ができる小道がありました。ほほぅ、と感心して庭を見ていて、はっとしました。なんと探していた松が、ここにある!!

”臨済宗の総本山”と言っても、臨済宗の中でひとつではなく、派ごとに総本山があるということを初めて知りました。臨済宗妙心寺派ではなく、臨済宗天龍寺派の総本山にその松は植えられていたのでした。

昨日の3時間弱の苦労は何だったの、と脱力。でも、妙心寺の仏様は、昨日の哀れな私の願いをちゃんとかなえて下さったのだと気が付き、感謝しました。

お庭は混んでいて、立ち止ってスケッチはできず、松をいろんな角度から写真におさめて取材しました。京都に来た一応の目的は果たし、肩の荷が下りた気分で、足取りも軽く歩き出します。

 

お寺を出て、地元の人に聞いてお菓子屋さんにもたどり着きました。鶴屋寿!

この店では、小倉山で編まれた百人一首にちなみ、百人一首の札を一枚同封した最中(もなか)を売っているのです。

ちなみに、百枚をそろえると、桐箱入りの百人一首がもらえるのだとか。京都に来るたびに少しずつ買ったら、いつか百枚揃うでしょうか。

 

探し物が一気に二つも見つかって、今日は昨日と打って変わってツイている日なのね♪と機嫌よく京都の街中に戻ってきました。

さて、最後に日本画の絵具屋さん、放光堂へと向かいます。が、着いたら店にはシャッターが下りています。なんということ、『定休日』と書いてあります!

いつも行く上野・根津界隈の絵具屋さんはどこも、上野の美術館の休館日に合わせて定休日は月曜ですが、こちらでは日曜だったようです…。

日本画の岩絵具は、店によって細かさや色合いが違うのですが、京都の絵の具屋さんは微妙な色合いが得意で、私には魅力的な品ぞろえですし、この店にはどうしても補充したかった深緑の絵具もあったのですが。残念!

 

絵具屋さんの分、時間に余裕ができたので、錦市場を冷やかしてから伊丹空港へ向かいました。そしてまたあっという間に羽田へ。旅情には欠けますが、飛行機は楽でした。

 

今回の旅の教訓

・行きたい場所の所在地・定休日などは、よくよく調べておくこと。

・旅の途中に本が増えるのはあらかじめ勘定に入れておくこと。(旅行中だろうと荷物になろうと、古本屋につい寄って、つい本を買ってしまう習性はもうどうしようもないとあきらめることにする。しかもそういう時に限っていい本と出会える不思議。)

 

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    凹太 (水曜日, 27 11月 2013 08:09)

    結局、目的だった松にも会え、紅葉も楽しむことができよかったですね。ものごと順番が逆だと同じ結果でもつまらないかも。
    旅のポイントはきっちり押さえたほうが良いと思うけど、思わぬ発見や出会いが旅の醍醐味です。日本のように安全な国はどこでも自由に行けるし、車にもさほど神経を使わず、周りをきょろきょろしなくともよいとは、なんて幸せなことかと思いながら読んでいました。

  • #2

    nana (木曜日, 28 11月 2013 12:12)

    凹太さん:
    夜の大阪はちょっと怖かったですが、それでも確かに日本は安全で、海外にいるときのように神経を使わなくて済むのでいいです。危なくて地元の人と一緒でないと行けない場所なんていうのも聞かないし。
    本当に今回は計画通りに行きませんでしたが、迷ったり、探し物をしたり、寄り道したりも、旅の楽しみのうちですよね!一人旅だからその日をどうすごしてもいい、どんな冒険をしてもいい、という気楽さもあります。これだから旅はやめられません!