アトリエ百花 第2回 トマト缶を描く

昨日はアトリエ百花の第2回目。

前回はネクタリンとレモンを描いてもらいました。続きを“宿題”にするのもなと思い、「描きたい方は描いてきてください」と言っておいたら、全員が続きを描いてきてくださっていました。(描いた後、食べてみたらおいしいネクタリンだったとのこと。)

でも「描いてみたけどなんだか色が…」「影が…」と新たな課題がでてきてしまったようなので、前回のおさらいから入りました。

ポイントを解説しながら手を入れましたが、あまり私の手が入りすぎては私の絵になってしまうので、難しいです。(みなさんは自分の絵がよくなった!と喜んでいらっしゃいますが…)

しかしただ説明されるより、自分がやって出来なかったところに、直接手を入れてもらう方がわかりやすいのは確かなようでした。そうして実感をつかんでいうちに、だんだんと実際の絵に私が手を入れないでもわかるようになっていくもの、なのかもしれません。

 

前回の絵から離れ、次のモチーフへ。今度は既製品、形がきっちり決まったもののデッサンです。自然物と違い、工業製品などはデッサンの狂いが絵の中でとても目立つので、多少の数学的な知識とともに勉強しておこうと思ったのです。

(ちなみに私は数学が好きな方ではありませんが、パース・ペクティブ(遠近法)などはおもしろいと思っています。)

 

ちょっと数学をしたあと、トマト缶をデッサンしてもらいます。トマト缶は円柱。視点によって上の面と下の面の、円の見え方が変わります。またラベルのロゴも、缶のカーブに沿って曲がるので難しいのです。

「たしかに大変ですよね。でもこれが描ければ、ティーポットも花瓶も壺も、もう怖くないはず。頑張って!」と心の中でエールを送りながら、苦戦するみなさんにアドバイスして回りました。

 

すごい集中力で、デッサンまで終了。本当はこの課題はデッサンだけで、次回は今日の応用でオリーブオイルの小瓶を描いてもらおうと予定していたのですが、「せっかくここまで頑張って描いたからには、色も塗りたい」というご意見多数。

こうして自分が描いた絵に愛着をもってくれるということが、内心ちょっと嬉しかったりもします。

また、色を塗ると絵がはっきりしてきて、それぞれが描いた、同じ”トマト缶”がどう違うのか(!)が見えてきて、きっと面白いはず。…私もこのデッサンに色が塗られるのが楽しみになってきました。

 

そんなわけで、予定を変更。次回(10月1日)はトマト缶の着彩から入ることになりました。オリーブオイルはさらにその次の回に持越しです。