イギリスの旅 7

朝、ポートヴェローのアンティーク市に向かいました。地下鉄で2駅のはずが、乗る予定だった地下鉄が運休で、とんだ回り道をするはめに。これでよくロンドンの人は怒らないな、と感心するほど、ロンドンは地下鉄の運休が多いのです。

 

ノッティングヒルで下車。 映画『ノッティングヒルの恋人』の舞台となったアパートを写真に撮っている人もいましたが、私は観ていないので「ふぅん」と素通りしてしまいました。でも今度観てみよう。

 

人の流れを追ってポートヴェローの市へ。食器、銀器、宝石、生活用具、科学関係のものなどなど、あまりに幅広くなんでもあるので、目が回りそうになりました。

深呼吸をひとつし、銀器と手ごろなアクセサリーに的を絞ることに決めました。

ティーストレーナー、小皿、足つきのスパイス入れだったらしい箱、それから銀のペンダントトップをいくつかと『N』の字の活字を購入。ささやかなものばかりですが、大満足です。

一日居ても見られないくらい大きい市なので、またいつか掘り出し物を探しに来たいです。でも、ここに長くいたらたいへんな散財をしてしまいそう。

 

市はアンティークだけではなく、日用品、野菜や生花、食品などのお店が連なっています。スペイン系らしき人が、巨大なパエリア鍋で作っているお店がありました。あたりに人垣ができています。大きな鶏肉がごろごろ入って、お焦げまでおいしいけれど、すごいボリュームでした。

 

それから大英博物館へ。あまりにコレクションが膨大なので、今回は中世から近代ヨーロッパ、古代エジプトのみに絞って展示を見ました。ずっと実物を見たかった、ルイス諸島のチェスの駒やバステトにも会えました。絵画(といっても版画中心)のコーナーに日本の漫画の展示室があって驚きました。(中は見ていないけれど)

大英博物館は、「コレクションの迷宮」といった風情で、きちんと見たら10日はかかりそうです。ああ、ここにもまた来なくては!次は丸一日使ってエルギン・マーブル(パルテノン神殿からエルギン卿が持ち帰った大理石像のコレクション)も見たいし、デッサンもしたい。

 

次に装飾芸術を集めたヴィクトリア&アルバート美術館へ。4万点ある所蔵品はとても1日で見られないので、石の彫刻を中心に観ることにしました。

デッサンしたくてうずうずする彫刻がたくさんあります。石の棺の上に、眠っている姿で彫られた騎士や王の彫像。どこかに対になって置かれていたらしい、少年風の天使の像。

部屋の隅で彫刻をデッサンしている人がいて、非常にうらやましく思いました。こんな良質の美術館が、無料で開放されていて、好きにデッサンすることもできるなんて。

日本の美術館が無料開放したり、画材の持ち込みを許可する日は、はたして来るのでしょうか…。

本当はウィリアム・モリスの展示まで観たかったけれど、夢中になってギャラリーを回っているうちに閉館時間になり、とてもそこまでは辿りつけませんでした。残念!

ここも「イギリスに来たらまた来ようリスト」にめでたく(?)入ることと相成りました。