イギリスの旅 6

リーズで乗り換えて、ヨークの街へ。街には今でも城壁が残り、その上は普通の道のように使われています。もちろん歩きました。

 

ヨークミンスターは巨大で荘厳な教会で、緻密な装飾とステンドグラスがとても美しいところでした。地下の霊廟も見学でき、当時の信仰の姿を偲ばせます。

建物があまりに巨大すぎて、見上げる首が痛くなりますが、ため息の出るようなゴシック装飾や、紋章の浮き彫りなどがたくさんあります。

奥に行くと現実味がないほど凝った装飾が施された礼拝堂があり、見上げているとここがどこなのかわからなってきます。宗教が大きな建物や美しい装飾を求める理由のひとつは、この幻想性のためでは?という気さえしました。

ふらふらと俗世に戻り、売店でガーゴイルの小さなフィギュアを購入。教会の外壁についているもののレプリカです。

 

 

ヨークは日帰りで戻り、再び田舎町へ。

こんなきれいな風景でも、地元の人にとっては身近な散歩コースであったりします。朝登っていくと、犬の散歩にも出くわします。日本は小型犬が人気だけれど、イギリスに来てからは大型犬ばかりなので、大型犬好きの私は非常に満足です。猟犬や牧羊犬タイプのものが多く、攫っていきたいくらいカッコイイ犬もいました。日本で見たことがない犬種なので、入手は難しそうです。

この町に住みつきたくなっていたので、後ろ髪を引かれるような気持ちでしたが、今度は画材を持ってゆっくり滞在することを誓って、緑の丘を後にしました。もう旅も終盤です。

 

ロンドンに向かう列車の中でまた紅茶を買いましたが、よそより0.1ポンド高かった。ここからしてすでに都会の物価の高さの気配が。田園地帯を抜けると、どんどん新しい建物が増えてきて、区画もせまくごみごみした感じになり、ロンドンに着きました。

田舎に慣れた身からすると、とにかくロンドンは人が多いし、空気がほこりっぽい。人もせかせかしているように見受けられます。

それでも、ちょっとしたときにレディーファーストで先に通してくれたりするのには、イギリス人らしい余裕を感じました。しかもそうしてくれたのが少年で、お礼を言うと照れていたり。やっぱり、少し周りを見る余裕というのがあって、小さな親切をさりげなくできるっていいなと思いました。

 

そしてパディントン駅で降りて、熊のパディントンの像にあいさつし、一緒に撮影。

それからリバティへ。リバティプリントが有名な老舗デパート(?)ですが、古い建物をそのまま使っているというのに興味がありました。

外観は漆喰と木でできた建物で、中も木でできた重厚な内装。手すりもオークで、花や動物の彫刻が施されています。店員さんいわく、維持費にかなりかかっているとのことですが、どんなにかかっても造り変えずに大切に保存しているなんて。その気概や、よし。

 

エレベーターの中もオークでできていて、扉が閉まるとアンティークのクローゼットの中にいるようです。扉が開いたとき、ナルニア国に続いているかもしれない!とわくわくしました。

 

というわけで、私は建築を見にリバティへ行ったのです。ついでにちょっと何か買ってもいいな、という程度だったのです。が、なんとリバティはひとつの階をまるまる使って、クリスマスのものを並べていたのです!見たことのないような、アメリカやドイツのものとはまた違う、優雅なオーナメントが色ごとにたくさん下げられ、アドベントカレンダーや子供向けの贈り物コーナーなどもあります。

 

すっかり夢中になってオーナメントを選び、他の階のキッチン用品やインテリア、石鹸やフレグランスのコーナーまで見て回ったら、当然ながら時間オーバー。

この日行く予定だった場所を翌日に回さざるを得なくなりました。(でも決して、後悔はしておりません。)