イギリスの旅 4

エディンバラには、かの有名なエディンバラ城があります。エディンバラ城は街を見下ろす岩山、いわば天然の砦を生かして建てられた城砦で、現在は観光地としてスコットランドの歴史などを紹介していて、大広間や礼拝堂、牢獄なども見学できます。

砲台からはエディンバラの街を一望できます。だれもがそこにずらりと並んだ大砲よりも、景色に夢中になっていて、ちょっと大砲がかわいそうになるほどです。私だけでも見てあげようと思って大砲に近づくと、筒の部分に王冠のレリーフがありました。こんなところにまで美しさを求めるとは…!

 

大広間には紋章のステンドグラスがあり、剣や槍が飾られ、騎士たちの生きた時代の空気を感じました。紋章好きとしては、たまりません。こうして生きた紋章に街で、教会で、城で出会うにつけ、”今、自分は紋章の国イギリスにいるのだ”という感慨にふけります。

 

城を出て坂を下ってゆくと、ホリルードハウス宮殿に着きます。ここは今でも王室の方々がスコットランドを訪れるときに使われるという宮殿です。謁見に来た人が初めに通される部屋から、謁見の間に近づくに従って、目に見えて装飾が豪華になっていくのがなんとも面白い!タペストリーや、天井の石膏彫刻、肖像画、絨毯などもさりげなく飾られているものの、素晴らしいものばかりです。まだ使っていると知っているだけに、人の家をじろじろとみているようでちょっと後ろめたくもなりますが。

スコットランド女王メアリの劇的な人生をなぞりながら、陰謀や争いに巻き込まれることが生まれながらにして決まっているような家・時代に生まれることの厳しさを考えました。けれど、それは今平和な時代に平和なところで生まれた私だから考えることなのでしょうが。

 

宮殿からの帰り道、いろんな路地に「世界街歩き」のような感覚で入ってみたりしながらまた坂を上がっていきました。路地の入口には古いギリシャ風の彫刻やレリーフが残っていたりします。時間があったらデッサンするのになぁ、と悔しくなるようなものも。

スコットランドはケルト文化が残っている地でもあります。ケルトに関した雑貨を扱うお店を発見。やっぱりケルトの文様は面白い。

もっとケルトを知りたければ、やはりアイルランドへ行かなければなりません。いつか行けたらいいな。そのときは石でできたケルト十字の置きものも買おうかと思います。