西荻窪

7月後半は忙しかったのでなかなかブログが書けませんでした。チェックしてくださっている方々には御心配おかけしたかもしれません。8月はもうすこしマメに書いていこうと思います。

 

さて、ここで一つお知らせ。

西荻窪のギャラリー『数寄和』(西荻北3-42-17)にて、開催中の『ギャラリーへ行こう。』という企画に出品いたしております。

この企画は作家の卵を応援するもので、滋賀県大津と西荻窪、2つのギャラリーで行っています。展示作品も、前期と後期と、2つのギャラリー間で入れ替えをします。

 

私は日本画を4点出品していますが、西荻窪には前期(~8月12日)は1点、後期(8月17日~28日)は3点展示されます。もし、西荻窪方面へ行かれることがありましたら、ぜひお寄りください。

 

 

先日オープニングパーティがあり、西荻窪まで出かけました。のどかで、骨董品屋と古本屋が多い街と聞いておりましたが、本当でした。吉祥寺よりは下町っぽさが残り、車も人も少なくて、建物も低く、こじんまりとした佇まい。喫茶店が少ないのはちょっと意外でしたが、のどかなところでした。

 

パーティまでの数時間を使って、骨董品屋をざっと見、古本屋は数軒ながらじっくり端から端まで見て回りました。

骨董屋では皿などを買いたくなりましたが、まさかあまり大荷物で会場に顔を出すわけにはいきませんので、あまりじっくり商品を見ないでおきました。目があってしまったら買わずにはいられなくなるかもしれませんものね!

 

でも、本なら何冊か買えるかなぁ、と思ってしまったのが甘かったようです。どうしてこういう日に限って、いい本に続けざまに出会うのでしょうか。

気がつけば、画集・図録のたぐいを3冊、文庫本を1冊購入。電車で読んでいた本もあり、鞄はいっぱい。

〈買った古本〉

・『金毘羅宮の美術』(大好きな襖絵が載っていたので、迷わず購入)

・『華麗なる装いの美』(すばらしい絞りや刺繍の技術が惜しみなく施された、元禄時代の着物や帯など。眼福です)

・『続 芸術家の年賀状』(こんな凝ったのを送ってみたいけれど…)

・『絵の言葉』(高階秀璽さんと、なんと小松左京さんによる、絵に隠された意図やメッセージを巡る対談。話は行きつ戻りつ、脱線しつつ加速しつつ…)

 

鞄の持ち手が食い込んで、肩が痛くなったところで調子に乗りすぎたことに気がつく始末。

手にしていた、雑誌ユリイカのト―べ・ヤンソン特集と、伝統芸能の装束の本に目をやり、ため息ひとつ。そっと本棚へ返しました。

 

釣りはしたことがないけれど、キャッチ&リリースってこんな気分なんだろうか。いや、一度手に入れてはいるんだから、もう少し爽快な気分なのかもしれない。今本を手放した私は、ただただみじめだわー。古本屋めぐりが目的だったなら、リュックで来たのになぁと嘆きつつ、本屋を後にします。

 

でもどこの店のどの棚にいい本があったかはちゃんと覚えているので、もし売れてしまっていなければ、次こそ手に入れようとひそかに決意。これだから古本屋廻りは面白いです。