以前このブログに、我が家の庭で採れたニンジンのことを書いたところ、
「ベジタリアンのミートソースにしては?」というご提案をいただきました。
さっそく、というにはちょっと間が空きましたが、作ってみました!
ベジタリアンのレシピを探してみたのですが、ひき肉の代わりにシイタケやマッシュルームを入れて肉の触感を再現したり、グルテンを入れて満足度を挙げているものも多いようでした。でも、そもそも私はそんなにお肉に執着があるわけでもないので、「ミートソースらしいもの」を作ろうと苦心するのはやめて、ごく簡単に。
材料:庭で採れたニンジンをたっぷり、同じくキッチンガーデン産のセロリ(茎のみ)
玉ねぎ・にんにく(これらは市販のもの。うちのはまだ小さい)
トマト缶半分、オリーブオイル、コンソメ一粒、塩、黒胡椒、ローリエ1枚。
作り方1:野菜はすべてみじん切りにする。
2:オイルをひき、玉ねぎとニンニクを炒め、ニンジンとセロリを加えてさらに炒める。
3:トマト缶、調味料を入れて弱火にし、煮込む。
……ローリエを入れて煮込むとき、いつも佐藤雅子さんのお料理の本を思い出します。
味にうるさい佐藤達夫さんの奥方として、せっせとおいしいものをこさえ続けた雅子さん。あるとき、ローリエの葉を入れて煮込んでいると、来たばかりのお手伝いさん(昔は良家にお手伝いに行きながら、行儀作法や家事を覚えたりしたそうですね)が、
「奥さま、シチューの中に枯れ葉がはいっていますが、取って捨ててしまいましょうか」と言ったので大笑いしたというエピソードです。
きっとその娘は、指摘していいものか迷いつつ、でもまさか枯れ葉を鍋に入れるわけはなかろうと思って、おずおずと発言したのだろうなと想像します。
キッチンに立ち、ローリエを手にするたびに脳裏によぎる、おかしくて、ちょっとほほえましいお話です。
さて、私もローリエをひとひら鍋に入れ、くつくつと煮込みます。野菜の風味を消さないようシンプルに調理。ただ、スパゲッティに合わせることを考えて、塩は強めに。これでソースは完成!スパゲッティは細くも太くもないものを選び、アルデンテに茹でました。
そしてお味はというと?……おお?ひき肉が入っていないことなど忘れてしまいそうなしっかりした味。ニンジンやセロリの風味が生きていて、さっぱりしているけれど、コクがあります。おいしい!
ミートソースとラタトゥイユの間を取ったような味とでも申しましょうか。少しタバスコを加えて、ピザソースに使ってもおいしそうです。
侮りがたし、ベジタリアン料理。これでなら、ラザニアもカロリーを気にせず気軽に作れそうです。よいものを覚えました。
上の写真はお気に入りのお皿に盛り、イタリアンパセリ(もちろん庭で育てたもの)を散らしたところ。デルフィ二ウムのような青い花が涼やかな、イケアの新作ペーパーナプキンにカトラリーを並べました。
奥に写っているのは、先日の朝日新聞に載っていたレシピから母が作った、鶏肉のパリパリに焼いたもの。食べて終えてから、レモンをかければよかったと後悔しましたが、これもなかなかでした。
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